財務会計上級4回

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全く手をつけていなかったので,復習してから取り組む。

BS(基本はCR)⇒PL(基本はAR)の順番で。

①「本店」勘定,「本店仕入」勘定の照合勘定

合併整理仕訳において本店の照合勘定と相殺するた め ,本店における照合勘定の金額(未達事項整理後)となる。本店に合わせればいいだけ。だから,前期末の本店勘定,当期仕入勘定をHRで計算し合計するだけ。

②棚卸資産

原則として、取得時の為替相場(HR)で換算される。ただし、商品評価損を計上する場合には,正味売却価額を決算時の為替相場(CR)で換算することになる。また ,商品評価損は円貨建の帳簿価額と円貨建の正味売却価額の差額で算 定する。

③売上原価

期首商品棚卸高 HR 売上原価    貸借差額
仕入 HRorAR(問題文指示) 期末商品棚卸高 HR

④固定資產等
固定資産の取得原価は取得時の為替相場(HR)で換算される。また,滅価償却は当該取得原価に基づ
いて行うことになるため、減価償却費及び減価償却累計額についても取得時の為替相場(HR)で換算さ れ る。

⑤貸倒引当金

決算時の為替相場 (CR)で換算されている売掛債権に対して設定するため、貸倒引当金
及 び 貸 倒 引 当 金 繰 入 額 に つ い て も 決 算 時 の 為 替 相 場 (C R ) で 換 算 す る 。

⑥見越項目・繰越項目

見 越 項 目 は 決 算 時 に計 上 す る こ と に な る た め 、 決 算 時 の 為 替 相 場 ( C R ) で 換 算 す る 。繰 延 項 目 は す で 支 払 っ て い る も の を 繰 り延 べ る こ と に な る た め , 現 金 支 出 時 の 為 替 相 場 (H R ) で換 算 す る 。

支払利息  90ドル(ARorHR)未払利息の再振替 30ドル(HR)
未払利息(当期計上) 20ドル(CR)PLの支払利息   差額

理論:在外支店でテンポラル法が原則とされているのはなぜ?

在外支店の財務諸表項目は個別財務諸表の構成要素となることから,本店の外貨建項目の換算基準と整合的であることが望ましいから

理論:在外支店でどのような場合に決算日レートが認められているか?

複数の為替基準を使い分けるテンポラル法は実務上煩雑という問題があるため,非貨幣性項目の額に重要性がない場合には,決算日レート法の採用が認められている。

ほとんどできていると思ったが,計算問題21箇所のうち6問のみ正解で,残り15問を落とす。連結貸借対照表は全滅。A問題は4問落とす。原因を分析する必要がある。

連結貸借対照表の問題について

①建物・備品勘定

ABC3つとも子会社なので,合計すると1,445,800に9,000の調整。本件は直接法,減価償却累計額が計上されていないからかな。そうなると,建物を時価評価した際の上乗額について,以下の連結修正仕訳の5年分として3,000を加味する必要がある。

減価償却費600建物600

②ソフトウェア

子会社の合計が203,700で,未実現利益の消去で△7000。多く資産計上した分だけ減価償却しているから,その分取り消す仕訳を行う。ここも減価償却累計額が計上されていないから直接法。

ソフトウェア700減価償却700

③のれん

4の数字が見にくくて,△にみえた。そのため,計算ミスした。

④繰延税金資産は解かなくてよい

⑤退職給付に係る負債

退職給付引当金の合計は127,600で,X7年度は不利差異2,400で,有利差異1,800で,不利差異600であるため,以下の仕訳から128,200か?⇒間違い。退職給付に係る調整累計額は税引後であるため,以下の仕訳で税引前に直す必要がある。そうすると,600じゃなく800だから128,400になる。

退職給付に係る調整累計額 600退職給付に係る負債 800
DTA 200

①支配獲得後に子会社で生じた未認識の数理計算上の差異及び過去勤務費用は,その他有価証券評価差額金と同様の処理を行う。

②支配獲得時に子会社で生じている未認識の数理計算上の差異及び過去勤務費用は,評価差額に該当するため,費用計上時は評価差額の実現に該当し,費用計上額を取り消す。したがって,その他の包括利益として取り扱わない。

評価差額 9,000退職給付に係る負債 15,000
DTA 6,000
タイムテーブルには評価差額に△9,000と計上する
退職給付に係る負債 3,000退職給付費用 3,000
法人税等調整額1,200DTA 1,200
建物の評価差額の取崩のように(退職給付の場合は評価差額はマイナスの点が違うが)毎年度取崩額がタイムテーブル上で累計していくイメージと同じ。

⑥資本剰余金

X6年度とX7年度の利益剰余金,その他有価証券差額金を取り違え,X7年度の子会社の持分の合計額から間違える。そのため,追加取得の仕訳の数値も非支配株主持分の数値も間違える。

売却持分は,連結上の持分からその他有価証券評価差額金の一部を引くことがポイントであるが,その他有価証券評価差額金の一部の算定を間違える。

のれんのときは,例えば80%支配で,その後50%売却すれば,X7年度ののれんに50/80を掛けた金額がのれんの取崩額になるが,その他有価証券評価差額金の場合も、親会社の取込分80%をタイムテーブルの上部分に記載していたのであれば、親会社取込分の合計に20/80を掛ければ、それでよい。

例:その他有価証券評価差額金の増加額(X3年度が1500でX7年度が10,200で増加額が8,700の場合)、親会社取込分(80%分)(タイムテーブルの矢印上部分)が6,960だから、そのうちの売却分20%は、20/80を掛けて1,740になる。

なお、タイムテーブルのその他有価証券評価差額金の金額をそのまま使用しようとすると、のれんの取崩とは違って,増加額(X3年度が1500でX7年度が10,200で増加額が8,700の場合),売却割合を掛けることになる(8,700に20%を掛けると1740)。

X7年度の子会社持分の20%が96,700だとすると,そこから1740を引いた金額が,連結上の売却持分になる。イメージは連結のBOX図がよい。のれんは買入のれんであり,買入部分にしか生じないが,その他有価証券評価差額金の支配獲得後の増加部分はBOX図の上乗せ部分である。

あと,資本剰余金の一部が法人税等で調整が必要になるので,注意する。

⑦その他有価証券評価差額金

純資産の部だから単純に集計してはいけない。利益剰余金と同様に,親会社分をスタートにして支配分のみ計上する(タイムテーブルの→の上の部分のみを計上する)。

⑧退職給付に係る調整累計額

その他有価証券評価差額金と同様に処理するので,タイムテーブルに記載し,持分のみ計上する。

純資産の部だから税引後の数値でないとならない。不利差異は個別では各期の発生額をいったん簿外で繰り延べる。連結でも遅延認識は行うことから,連結でも退職給付費用の勘定を使えない代わりに「退職給付に係る調整額」を使う。その調整額の累計が「退職給付に係る調整累計額」である。仕訳で「費用」となる借方に,「退職給付に係る調整額」がくる(純資産項目だから,貸方がホームポジションのため,借方にくると△となる。)。貸方には「退職給付に係る負債」がくると思うが,退職給付に係る調整額の動きだけを考えるときは,仕訳で考えるよりも,毎年度退職給付に係る調整額が発生し,それが積み重なる形。タイムテーブルでは,毎年度の累計額を用いる。

⑨非支配株主持分

未実現利益の消去について,ダウンストリームなのに,タイムテーブルに消去利益の分を計上してしまい,子会社の合計持分を間違えてしまった。ダウンストリームは親会社の利益しか修正しないので,子会社のタイムテーブルには計上しない。子会社のタイムテーブルに計上が必要になるのは,アップストリームのみ。そうなると,ダウンストリームかアップストリームなのかの区別は非常に重要になるので,【ダウン】か【アップ】か目立つようにメモしておく

連結損益計算書の問題

①売上高

販売した場合には,固定資産等の売却と違って,売却益を直接取り消すのではなく,以下のような仕訳で取り消す。

売上高 35,000売上原価 28,000
ソフトウェア 7,000

②売上原価

売上高の上記仕訳から,集計から28000を差し引けばよい。

③のれん償却 計算ミス

④営業外費用

そもそも損益計算書で当期分のみ考えればよい。過去の取得関連費用は利益剰余金勘定になっているので,過去の分は考える必要がなかった。当期の分だけ考えればよいとすると,当期の追加取得に要した取得関連費用が個別では取得原価に加えられているので,その分を取り除くと同時に,取得原価費用を計上する必要があるため,取得原価から取得原価費用に振り替えの以下の仕訳を行う。別途手数料を支払っているとある場合,連結上の取得原価はそのままで問題ないが,取得原価費用を計上する必要があることに注意。

取得原価費用 2000子会社株式 2000

先行取得の10%については,個別取得原価さえ求めればよいと割り切って考えて,段階取得に係る差益は,個別の取得原価と比較すればよい。問題文で別途支払手数料1800を支払っていると記載があれば,個別取得原価は支払手数料の分を加えて計算する。10%の分についてはごちゃごちゃしないで考える。「取得原価から取得原価費用に振り替えて,最終的に取得原価費用を段階差益に振り替えるなどの2段階で考える」必要はない。楽に簡単にいこう〜!

10%分本体分45,000
取得関連費用1,800
合計(個別取得原価)46,80050,500(10%分)
50500は追加取得60%の取得原価(取得原価費用は除く)303,000が時価になるので,それを10/60かけて求めた金額。段階差益は,46800と50500の差額の3700になる。

⑤非支配株主持分に帰属する当期純利益

子会社の資本で,利益剰余金以外にその他有価証券評価差額金や退職給付に係る調整累計額がある場合,非支配株主持分に帰属する当期純利益はどこから算定すればよいの?

利益剰余金の変動だけから算定すればよい。

取得後の利益剰余金は以下の仕訳で,非支配株主持分に帰属する当期純利益が生じる。

非支配株主持分に帰属する当期純利益 ×××非支配株主持分 ×××

取得後のその他有価証券評価差額金は利益剰余金と同様に処理するが,仕訳は以下のとおりであり,非支配株主持分に帰属する当期純利益は生じない

その他有価証券評価差額金 ×××非支配株主持分 ×××

取得後の退職給付に係る調整累計額も同様で,非支配株主持分に帰属する当期純利益は生じない。

退職給付に係る調整累計額 ×××非支配株主持分 ×××

連結包括利益計算書

当期分だけのフローで,非支配株主持分も含めて計算する。